こんにちは、Apricotです。
私はアメリカに移住してきてから、義妹夫婦や友人たちとよく食事に行っていました(今は引っ越してしまってそんな機会もなくなってしまいましたが…泣)。
ときどき、お互いにご馳走することはあるものの、普段はお勘定は別です。ディナーなので当然ドリンクも各自で楽しみ、いろいろ食事も頼むので、日本だと最終的に「割り勘して、現金を出し合う」のが一般的ではないでしょうか。
でも、ふとアメリカでは事情が違うことに気づいた私。今日は、アメリカのワリカン事情と、レストランで使える便利なフレーズをご紹介します!
アメリカで日本流のワリカンが普及しない理由はここにあった!
グループで食事をした場合、日本では、年上の人や男性、たくさん飲んだ人が多めに払うことはあると思いますが、いずれにしても「均等に割り勘」する発想が根本にありますよね。そして、たいていは「現金」を出し合って精算します。
ところが、アメリカではこの発想がありません。代わりに主流なのが「自分が頼んだものは自分で払う」という考え方。しかも、各自クレジットカードで払います。
なぜアメリカでは、日本流のワリカンが普及しないのでしょうか?
理由① アメリカでは食事を「シェア」する習慣がない
考えてみると、その理由は「アメリカの食習慣」そのものにありました。
日本では、昔から「いろんなものを少しずつ」食べる習慣があります。それが外食にも波及して、一品料理をたくさん頼んで、「シェア」しながらいろんな料理を少しずついただくスタイルが確立されています。
これに対し、アメリカ人は「一人一皿」が基本。自分のお皿に盛られたものを食べるのが常識で、「シェアをする」という考え方は一般的ではありません。「お皿を皆でつつくなんてお行儀悪い」と子供に教える母親もいるくらいです。
なので外食においても、典型的なアメリカ料理の多くは、一皿で食事が完結するように、メインディッシュと、サイドディッシュが2つくらい盛り付けられているのが普通。
おまけにハンバーガーのようなシェアしにくい料理が多いので、「シェア」したくても物理的にしづらいという理由も。
いずれにしても、料理をシェアしないので、自然と「お会計もシェアしない」という発想に至るわけなんです。
理由② 圧倒的なカード社会。皆が現金を持ち歩いているとは限らない
そして、日本と圧倒的に違うのが、アメリカは「クレジットカード社会」だということ。電車の切符もファーストフードもカードで払えてしまうアメリカでは、現金を普段からあまり持ち歩かない人も少なくありません。
もちろん、レストランでもカード払いが一般的なので、ここで「現金を出し合う」というのはアメリカ人にとっては非現実的。
日本のように現金で精算しない理由には、こうしたアメリカならではの社会背景もあるんですね☆
理由③ 人によって宗教やスタイルの理由から食べられるものが違う
さらに、日本流のワリカンが普及しない背景には、アメリカ人の「食に対する多様性」も関係しているのではないかと思っています。
アメリカは多人種国家なので、宗教によって食べられない食事があるのはもちろん、「ベジタリアン」や「 ヴィーガン」といった「動物由来の食物を食べない」主義の人たちもアメリカではごく身近な存在です。現に、私の義理の弟も ヴィーガンなので、毎回彼は自分専用の料理をオーダーします。
また、アメリカでは「グルテン(麦)アレルギー」や「デイリー(乳製品)アレルギー」などの体質を持った人が意外に多いのも事実。
アメリカで料理をシェアしない背景には、こうした特殊な食事スタイルや制限を持つ人たちの存在もあるかもしれません。食べられるものが違うので、お会計を単純に割るのはナンセンスとも言えますね。
アメリカ流「ワリカン」の仕方
では、アメリカでは一体どうやって「ワリカン」するのでしょうか…!?
上でご紹介したとおり、アメリカでは「自分で頼んだものを自分で払う」のが基本。
アメリカも日本と同じようにテーブル会計が主流なので、「割り勘」をしたいときは、伝票をもらう時点で「お会計を別々にしてもらう」ことになります。
「でも、お酒もたくさん飲んだし、誰が何を頼んだかなんて店員さんは分からないのでは?」「だいたい、そんな面倒なことしたら店員に嫌な顔されそう…」と日本の感覚だと思いますよね。
でも、アメリカではそれが普通に出来ちゃうんです!
各自、自分の頼んだものを払う場合
それでは、具体的に店員さんにどう会計の分け方を伝えたら良いのかご紹介したいと思います。
例えば、以下のようなフレーズを使うことができますよ!
– Can we get separate checks?
別々でお会計をお願いできますか?
– Server: How would you like to do it?
店員: どのようにお分けになりますか?
– Can we pay for our meals and they pay for their meals?
私たちは自分たちの食事を払って、彼らは彼らの食事を払っても良いですか?
– I will pay for the appetizers and the drinks.
私はアペタイザーと飲み物を払います。
– I will pay for the tip.
私はチップを(全部)払います。
一見難しそうですが、このように「pay for」というシンプルな単語を使えば、意外に簡単に、誰が何を払うのかを伝えることができます☆
アイテムごとに払うことができるので、例えば、友達が食事をご馳走してくれるときに「じゃあドリンクは(君の分も)払うよ」とか「チップは払わせて」といった提案もできますね^ ^
「均等割り」にする場合
アメリカではあまり一般的ではありませんが、お会計を「均等に割る」ことももちろん可能です。日本人にはこのほうがしっくりくるかもしれませんね。
– Can you split checks half in half?
お会計を半分に分けてもらえますか?
ラウンドごとにご馳走し合う場合
アメリカのバーやパブの場合は、少し違ったワリカンの仕方があります。
お酒のシーンでは、レストランとは違って、ピッチャーやおつまみを皆でシェアすることがよくあります。
しかし、アメリカのバーやパブは、テーブルではなくカウンターでドリンクをオーダーし、支払いもその場で都度済ませるのが一般的。伝票を人数で割ってもらうことができません。
そんなときは、誰かがその回(ラウンド)のドリンクを人数分まとめてご馳走し、次のラウンドは別の人がまとめてご馳走する…というふうに、順番にご馳走し合う方法がよく使われます。
仲間内ではこんな英語が使えますよ。
– This round is on me. You can get the next round.
このラウンドは僕のおごりだよ。君は次回ね。
「ワリカン」できないときは、こんなふうに潔く奢りにしてしまうのもアリなんですね!
まとめ: アメリカのワリカンはとっても簡単!
現金で精算すると、どうしてもお札を崩せなかったり、端数が出たり…と何かと厄介ですが、アメリカでは伝票を細かく分けてもらえて、カードで払えるのでとっても簡単!
その分、各自頼んだものをしっかり把握して、会計を正確に割らなければならない店員さんが気の毒…と思ってしまいそうですが、そこはうまく出来ているのがアメリカ。
店員はテーブル担当制なので、1人の店員がそのテーブルのオーダーを全て取ります。なので、誰が何をオーダーしたかはちゃんと把握しているというわけ。
また、店員のサービスに対して「チップ」が払われるので、店員もサービスの一環として、多少複雑な割り勘でも笑顔で対応してくれるはず(笑)
「店員さんに申し訳ない…」と気が引けてしまいそうですが、店員も慣れているので、気軽に頼んでOKですよ☆
いかがでしたでしょうか?
もちろん現金で払うのもOKですが、ここでご紹介したようなフレーズを使えば、簡単にカードで割り勘することができるので、旅行などでアメリカのレストランを利用したときにぜひ使ってみてくださいね!
▼割り勘以外にも、アメリカのレストランは日本と違うところがたくさんあります。よろしければ、こちらの記事も併せてどうぞ☆
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それではまた!今日もお読みいただきありがとうございました♪